日記等


by kato_ashura

気に入らないハッピーエンド。

なかには気に入らないハッピーエンドもある。
ジョディフォスターが好きと以前に書いた覚えがあるが、ブレイブ ワンのエンディングはいただけなかった。
彼女に処刑する理由はあるのだが、不法に何人も殺して最後はいい仲になった警官が罪を隠蔽するなんて。
あのジョディがそんな展開に納得するはずがない。(入れ込んでる女優と役柄がごっちゃ)
いわゆるめでたし、めでたし。チャンチャン。みたいな。
そういう安易なエンディングは気に入らない。
前回ちょっと触れたフェイクと、スコセッシ監督のデパーテッドは設定が似ているが、フェイクは家族が絡む所が新しかった。情がね。
スコセッシ監督は音楽のセンスがよくて、映画のバックグラウンドに流れる曲も楽しめる。
仕掛けもあって、デパーテッドのエンディング近くにちらっと映るんだけど、証拠になる会話を録音したCDが入っているケースのジャケットは、ストーンズのExile On Mainst"のものだった。
エンディングに流れたのはロイ ブキャナンの曲だったし。
でも、この映画の結末も気に入らない。
潜入捜査官とは逆で、ギャング側から警察内部に潜入して自分の親代わりのギャングのボスも殺して出世街道に乗るマットデイモンも、彼に職を追われた警官の報復の銃弾に倒れるという結末で、いやー、それは殺さないだろうって思うよ。
悪い事したヤツをほっといていいのかって事だけど、ほっといちゃだめってことでしょうね。R15だし。
そうするとやっぱ殺しとかないとって事になって、これが変なんだよな。
テーマはイタリア系移民で、本人の環境と家族がそうみたいなんで、たぶんそれもあってよく描けていたと思ったのはミーンストリート。
スコセッシ監督にもアリスの恋みたいにロードムービーがあって、これがジョディフォスターが確かでてたと思うんだけど、やっぱりロードものはいいなと思った。
フェリーニのラ ストラーダ(道)なんか凄く好きだし、ヴィムヴェンダースはロードムービーばっかだけどその中ではパリテキサスかな、女優が好きだったんで、ナスターシャキンスキー。ライクーダーのギターがキメてた。でも、今の所一番好きなのはデビッドリンチのストレイトストーリーだ。こういうエンディングをハッピーエンドって言うんだって言いたくなる。この映画とは登場人物の年齢差がすごいけど、スタンドバイミーはリバーフェニックスの思い出と名曲とともにずっと残るだろうな。
ロードものだけでも語りきれない。

Chasing Pavements
タイトルと何も関係ないけど最近CDを買って、気に入ってるアデル。好きな曲は他にもあるけど、なかでこれは動画がいいから、せっかくなんで。

扱うテーマによってイージーライダーみたくどうしようもなく救いのないのもあり、ナイロビの蜂みたいに届かない正義の空しい敗北を訴えて悲しく終わるのもあり、ハッピーエンドかそうじゃないかだけで映画が話しきれるものじゃないけど、小津安二郎監督の作品には、ちょっと生い立ちに影のある娘の悲しい死があって、残された父(もちろん笠 智衆が演じてる)の言葉の少ないじつに普通の演技で、幸せである事が自分自身のありように深く関わっているんだと教えてくれるようなのもある。東京暮色だった。
この映画はオレの中では東京物語よりも評価が高い。
淡々とした話のはこびのなかにさりげなくさしこまれたきれいな栞のような美しいシーンがあった。

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by kato_ashura | 2009-03-08 23:51