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日記等


by kato_ashura

猫のチー公の事。

雨の日は時々うちにいた猫のチー公を思い出す。
猫を飼った人にはわかると思うが、雨の日の猫は少し特別に可愛く思える。
縁側の廊下でガラス越しに雨だれを眺めてる姿とか、湿度のせいかしきりに顔を洗い、毛並みを整える姿をみているとつい目が離せなくなったりする。
そんな時思うのが「なんで」可愛いんだろう?って疑問だ。
「なんて」じゃなくて「なんで」なのだが、子供の可愛さ、犬の可愛さと分けることもできるが、その個体特有の可愛さもある。
なんでそういったものを可愛いと思うんだろう?
そもそも可愛いと思う心の動きはどこからきてるんだろうと、つまらないといえばそうかもしれない疑問を持っている。

水もれ甲介というドラマのチー公という役名がうちの猫と同名の杉田かおるがホントに可愛かったが、あの子は猫的ではなかった。
猫はああいう良い子ではないんである。
かといって今の杉田かおるは山猫ぐらいの貫禄で、可愛いを超越してしまっているようだが。

そう、猫的な人って確かにいる。
ずっと前に観て、どうしてもこれは猫を人間に置き換えて撮った映画に違いないというのが美しき諍い女というエロっぽい映画を得意にしていたジャックリヴェット監督の映画だ。
わけがわからない事もするし、単純に餌につられることもあるし、まず自分が考えている事が自分でわかっちゃいなくて、そのうえ忘れちゃうのかいつの間にかそれでいいやということになっていたりと、これらはあきらかに猫の特徴だ。
長い映画で、だから観ているうちにいろんな余計な事を考える時間があって、観てる時にこりゃ猫だと、そう思った。
観るとわかるがジェーンバーキンみたいな猫ってすぐに思い当たるし、エマニュエルべアール(顔と尻がいい女優です。)なんかいかにも猫にみえる。
その二人の鞘当てとか、まわりの男達の仕草、集い方までそうみはじめるとそうとしか思えなくなってしまう程だ。
猫映画?

That Don't Impress Me Much

Shania Twainだが、このひともこのクリップでは豹だがネコ科の女性に見える。
セクシーで美しくて結構なのだがいったいどうありたいのかはよくわからない。
女性シンガーでいえばジョーンバエズなんかの対極にいそうな感じかな。

Blue eyes crying in the rain

ウィリーネルソンまで猫にみえてきた。
でも可愛いきれいだな。

うちにいたチー公は腹をくだしたときにオレがやったビオフェルミンが気に入って、腹が治ってからもオレがやるとうまそうにかりぽりと食っていたが、ある日ふいといなくなって、それから一週間もしてからか中央線のガードの方で死んでいたと噂を聞いた。
スレンダーでしっぽの先がちょっと折れたようにまがっていて、すずめをとるのが上手く、野生でも十分生きていけたろうと想像できる自立心のあるやつで、ふだんから何かねだるようなこともあまりしないおとなしい牝の猫だった。
その後うちでは猫を飼わないが、ほかにあんな猫はみたことはない。
カッコよかったな。
むかしは猫の飼い方も今とは違っていて、半分野良というか家の中に閉じ込めておくような飼い方ではなかったから、どっちも気楽ではあったし、逆に言えばお互いを認め合っていたような所があったのかもしれない。
それも愛情ではないだろうか。
縁側の廊下も旧い家を取り壊したので、思い出を残して消えた。
今日みたいな寒い雨の日はよくあの猫の事を思う。

Love is blind
by kato_ashura | 2008-11-09 15:45