日記等


by kato_ashura

わが町。クリームソーダの恋。

思い出したのだ、学生の頃わが町というテーマで写真を撮りなさいといわれた事を。
その時はオレにとっての町がまちがいなくあったのにオレはこの町を撮らなかった。
何を撮ったか覚えていないが先生には確か受けが悪かったように記憶している。
何故撮らなかったのだろう。
たぶんオレの関心が違う所に向いていたからだろうと思うが、撮っておけば良かった。
ずっと基地の町だったのが、アメリカ空軍に去られて、どうしていいかわからなくなっていた情けないわが町を。
情けないと言いながらたぶん愛していたわが町を、そうだよ、撮っておけば良かったんだ。

今はすでに自分の町とはとても思えない程に変わってしまったわが町だが、此処で過ごして恋をしたり結婚したり子供を育てたりした。
苦しい日々もあったけど、生きてきた。
ともだちが遊びに来た。
バイクに乗った。
ふられたりもした。

そうだ、ふられた。
その話をしよう。
はじめに書いておく、悪いのはオレだ。
こんな女子だった。

Feel Like A Woman

ウソです。(下半身は負けるけど顔はもっとよかった。ような・・)

高校生の頃、二股かけてしまったオレはばれてるのを知らずにその片方と喫茶店にいて、遅れて来た彼女の前にはついさっき運ばれてきた水、オレの前には緑色のメロンソーダの上にバニラアイスが乗ってるクリームソーダがあった。
業界ではクリソという。(どうでもいいけど)
彼女が遅れてもクリソのおかげで上機嫌なオレだったが、彼女の言葉に頭が真っ白になった。

聞いたわ、○○ちゃんともつきあってるって?

クリソのバニラアイスとソーダを好みの濃さに調合しようとそっとかきまぜていたオレの手がオレの意思から離れて動き、それでも顔をあげられないオレは何か初めて見るかのような気がしながらいつもの液体をただ凝視しながら長いスプーンを動かしていた。
(え、なんで知ってるの?グループが全然違うじゃん!)

わたし、許せないからネ。

普段言い方の静かな彼女の口から出たとは思えない程に、おそろしく断固とした物言いだった。
後頭部を押さえつけられるようにオレの唇はストローに吸い付いた。

もう、おしまいよ。

ほとんど意識を失った。
そして、次にオレはその時点でそうしようと考えたのではなく、知らないうちに、吸い付いていたストローに無意識に息を吹き込んでいた。
クリームソーダは俄然元気になり、ブクブクと盛り上がり、パステルグリーンの液体は泡を立てながらテーブルの上を侵略し、覆った。

ちょっと、何してるの?バカじゃないの? やめなさいよ。  あの、すみませーん。

オレはひたすらウエイトレスさんに頭を下げていたが、その店に二度と顔を出す事はなかったし、再び偶然会うまでのその後5年ぐらいはその彼女と会う事はなかった。
もちろん、もう一人の方とも会える事等ありえなかった。

映画バニラスカイを観たときも思い出して少しシュンとしたのだったが。

The Nothing Song

うーむ、深刻さのレベルは少し違うかもしれない。
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by kato_ashura | 2008-10-23 21:27